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眼下に紅葉の海原Aを見ているとあっという間に霧の中に突入した。完全なるホワイトアウト、四次元の空間ってこんなのだろうか?四次元なんて分らないがこうなのかな? すると、右隣の乗客が『黄泉の世界だね〜。』と、…おっと、怖いなあ〜心の中でつぶやいた。
左隣の乗客が『あれっ!虫!』 私の肩に止まっていた虫を落としてくれた。同時に臭い! 私のおニューのフリースに臭いを残して床に落ちたカメムシであった。この臭いはしばらくついている あ〜ぁ。 |
八甲田ロープウエイ駅@ |
A |
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山頂駅に到着、正に強い風と濃霧。「登山される方は登山用紙に記入して下さい。視界30m」とアナウンスがある。身支度を整えているものの心配になってきた。隣のテーブルでなにやら忙しそうに机上を整理している人がいた。見ると【山岳ガイド、ボランティア「無料」】の名札が下がった。既に女性2人組の人が頼んでいた。私達もその人達にご一緒させてもらうことにした。出発の段階になったら私達だけであった。
ガイドさん付きで登山をするのは初めてのことである。今日、第1回目の【幸運】であった。その方は樋口さんCという。 |
山頂駅広場B |
ガイドさんの説明C |
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アオモリトドマツの話や高山植物の話を聞きながら歩くと、私達と同じような年齢のご夫婦Fと遭う。私が勝手にそう思っただけですが、違ったらごめんなさい。一緒に歩く事になった。第2回目の【幸運】
70才になられたガイド、樋口さんから八甲田の四季や景色の説明を聞く『この田茂萢湿原展望台からは、草もみじの先に標識のような景色が広がっているんですよ。今日は見えないですね。E』 |
田茂萢湿原D |
晴れていればこのように見えます。E |
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この気象条件なので、私達の気持ちは”ゆっくり歩こう”山頂は止めようと決まっていた。 樋口ガイドさんも『もし、また八甲田に来たい気持ちがあるのなら、今日の山頂は踏まない方がいい。』という案内でした。そのような強風と視界の無い状態でした。 毛無パラダイスライン(宮様コース)入口でガイドさんと○○さんご夫婦とお別れです。G |
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横浜から来た○○さんご夫婦とF |
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ガイドさんと○○さんとお別れG |
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パラダイスラインは毛無岱の中央部を縦走するビギナーでも楽しめる下りがメインの登山ルートです。春、夏、秋と、季節ごとに表情を変える山々と登山道沿いに咲き乱れる高山植物が登山客を楽しませてくれます。
<ロープウエイHPから引用>
別名「宮様コース」という。ひげの殿下が通られたとかで名付けられたようだが、登山道は荒れ放題である。昨晩の雨で川のようになった道H、ぬかるみ、崩れた階段は腰の高さ位の段差あり、どこから見ても宮様コースとは思えない。
でも、今日の私はいつもに無い妃殿下になりました(^^)
ふっと山を見ると霧が晴れて瞬時、八甲田大岳Iが見えた。写真!とカメラを構えた。 |
登山道H |
大岳I |
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ぐしょぐしょ、びちゃびちゃの道も、もうそこまでという時になると、霧が晴れている。なんという恵まれた天気なんだろう。傍らで『ほら!晴れ男だろう!♪』 「そう 本当にそうだね〜♪」
素晴らしい紅葉と360度の展望で充分満足する。まだまだこれからが本当に一番みたい場所です。上毛無岱湿原の木道を歩きJK、ゆっくり高度を落としていくと木の展望台Lです。ここでお昼にする。風は相変わらず強い。 |
上毛無岱J |
上毛無岱K |
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お弁当のハランがピュー!と飛んで行き捕まえるのが大変でした。湿原に落ちたりして何度も拾ってもらいました。コンビニで調達した弁当も美味しい。草紅葉の湿原の中で頂くお弁当はまた格別です。
樋口ガイドさんが言っていた。『私は八甲田のキンコウカが一番好きです。今は紅葉していて絨毯のようですよ。よ〜ぉく、見ていってください。』
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展望台にて昼食L |
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下毛無岱に向って歩き出す。やがて長い、木の急な階段290段に差し掛かる。正面の下毛無岱、俯瞰は「錦繍の絨毯」に池塘が散りばめられ光って宝石のよう。湿原の向こうは黒石市方面、手前は青い。左に目を移すと横岳・櫛ケ峰の南八甲田連峰がたおやかに望める。言葉が無い き・れ・いーぃ! 右にはロープウエイ山頂駅が見える。後ろは北八甲田連峰、動くのがいやである。 もっと、ここにいたい 5段位下る。皆が止まって動かない、私も動けない、どうしたらいのか分からない位の美しさ。
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急な階段よりM |
階段上部から下毛無岱N |
特に、紅葉時期の上毛無岱から下毛無岱へと下る階段付近からの眺めは絶景です。<ロープウエイHPから引用> |
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下毛無岱へ降りきって振り返ると、ここも素晴らしい眺めである。左手に大きくカーブした木道を下っていくと展望台である。ゆったりとくつろぐ。皆が感動の余韻にひたっているように思えた。心ゆくまで堪能したところで出発 |
降りて来たところN |
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南八甲田 櫛が峰、横岳O |
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ここから先は太いブナの林の中の道となる。ブナ越しに大岳が見え隠れする。右斜面は紅葉の肌を見せている。。「今度は必ず登りますね。待っていててください。そしてお天気に恵まれますように」
小さい沢を何回か渡り返し下っていくと右手に城ヶ倉温泉への道があり男性のパーティが半数に別れて下っていった。後の半分は酸ヶ湯温泉方面へと下る。眼下に大きな屋根が見えた。酸ヶ湯温泉Qである。山歩きのフィナーレが近づいてきた。 |
ぶなの紅葉P |
酸ヶ湯温泉Q |
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『もう雨が降ってもいいよ。』と主人が言うと、本当にパラパラと降ってきた。
も・もう 少しまってください。せめてバスに乗るまで。
酸ヶ湯温泉は”ヒバ千人風呂”で名高い温泉だ。以前に入浴しているのでやめる。今夜の宿も温泉なのでそちらにどっぷりつかることにする。 |
到着R |
バス停S |
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