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越後三山の八海山には紅葉の時期に登りたいと常々思っていました。八海山最高峰は八ツ峰の十合目である大日岳です。八ツ峰は大小の岩峰が屏風を立てたように連なり、鋸状の険しい稜線が続きます。19箇所の鎖場があり上級者向けのコースです。我「のろのろ隊」は絶対的に無理なので、その手前の薬師岳を目指しました。
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NHK大河ドラマ「天地人」直江兼続”生誕の地”と言うこともあって撮影が何度となく行われた様子が随所にありました。山頂駅の黒板には、直江兼続役の妻夫木聡、妻役
常盤貴子そして上杉景勝役 北村一輝のサインがありました。オープニング映像、兼続が立つ地蔵岳は八ツ峰の一つです。 |
ロープウエイ乗車券売り場 |
サイン |
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さあ!歩きましょう!だが、ちょっと待ってください。山頂駅から外に出ると、南から西にかけてのロケーションに目を奪われカメラに収めたく撮りまくりです。ゆったりと横たわる巻機山、いつか登りたいが…無理かな…。
お天気に見放された今年の山登りですが、最後の紅葉見物は曇りです。曇っているが故に霞んだ景色が雲海を思わせるかのようで、美し~いです。山頂駅から吐き出されたような登山者の列(←)が |
登山者の列 |
八海山遥拝場① |
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四合目からの八海山八ツ峰③ |
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八海山に向けて登って行きます。後に続くかのよう私達も登ります。すぐに遥拝場①に着きました。信仰の霊峰を思わせます。
4合目からの八海山③紅葉の山肌の美しさに、足はすっかり止まりました。
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四合目② |
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4合目半出合に到着、先程から鐘の音が聞こえました。普通なら「鳴らす!」と言い興味をそそられる所ですが、今日は違いました。あまりにも景色が綺麗なんですね。青空は何処にもありませんが曇りの天気が景色をやわらかく包んでいます。それでいて遠望がききます。 |
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四合目半出合③ |
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漕池④ |
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夕べは雨が降ったのでしょうか?粘土質の山道は結構滑ります。徐々に高低差があるようになり気を引きしめます。右斜面の景色が見えたと思うと、左斜面の景色が見える。登山を楽しませてくれる「山」です。 |
漕池 入り口 |
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モリアオガエル生息の漕池まで来ました。紅葉もここまで来ると茶色が目立ちます。帰りに寄ろうかと考えたのですが、山の天気には、前回まで翻弄される事がしばしばでしたので先による事にしました。静かな池です。この山の上に良くこのような池があるものです。感心する事ひとしきり。 |
ツルリンドウ |
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「山を歩く」がモットーの私達です。結局、体力が無い事は言うまでもありません。では体力をつければと思うかも知れませんが「山を歩く」でも良いのではないでしょうか?そんな疑問を持ってしまいました。何故?
ここ八海山は観光の人、ハイカー、山屋さんが入山し、それぞれが山を楽しんでいる。 |
⑤ 真ん中に漕池 |
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皆が楽しそうであった。結論、人それぞれで良いんだと思いました。
女人堂は岩峰の上に立っています。既に暑くて長Tシャツ1枚で大丈夫ですが、もうひと登りしないと女人堂には到着しそうにありません。 |
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よっこらさ!やれやれ、到着!沢山の人が休んでいます。目的の山頂に着いたかのような錯覚にとらわれてしまいました。前方には薬師岳⑧がデーン!と見えます。 |
女人堂⑥ |
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祓川⑦ |
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登ってきた来た所を振り返ると魚野川に平野、その向こうに山並みが、水墨画のように見渡せる。どこがどのような場所か分からずお隣の人に聞きますが、はっきりしませんでした。あの円錐形に見えた山は何処なんだろう?? |
祓川石碑⑦ |
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空腹なので、腹ごしらえ的にゆっくり休憩しました。 下山する人と、薬師岳その先、八ツ峰に向かう人と別れます。私達は先に進みます。祓川⑦に到着、登山者の唯一の水場、結構な水量が流れています。
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はげまし案内板 |
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薬師岳直下、草紅葉⑧ |
↑「はげまし案内板」には、これより先 浅草のぼり あなたをスリムにします。ガンバッテ小屋まで40分とありました。この辺りで私に不安がよぎります。下山してくるご夫婦の足を止めて様子をお伺いしました。
やはり、薬師岳の直下にはクサリが30mある。弱腕・弱足隊員の私はついに音を上げました。「ここまで~!」と、隊長は『薬師まで登ろうよ!』と言います。隊員はもう首を立てに振りません。
「ハイ! それまーでよ!」←ふる~い!ギャグ。そこまでとして折り返しました。 充分紅葉も楽しみましたし、高度感も楽しみました。展望も楽しみました。なんといっても山の空気を体に満タンにしましたので思い残す事はありません。標高差453mの歩き、頑張りました。 |
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岩峰に立つ女人堂⑥ |
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女人堂⑥にてお昼にする事にして下山。
食事後に山名の同定です。北側には花の名峰、守門岳・浅草岳が大きな山容を横たえています。その後ろには新潟・福島・山形の3県にまたがる飯豊連峰がそびえています。 |
露岩のくだり |
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女人堂は改築されて立派な避難小屋です。トイレ、寝具もあってとても便利です。
女人堂からの下山道には露岩やはしご、木の根を巻く急な下り(←)があります。 |
大きな段差 |
はしごがあります |
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⑤池の峰あたり
一番奥に浅草岳、手前カネクリ山、
その手前アオリ |
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池の峰⑤辺りから見える手前の山肌は紅葉一色、絨毯のようです。
女人堂から見た北側景色と、ほぼ同じ位置に見えています。 |
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登るときに私達を追い越していった若者のパーティ、CW-Xの短パンと、脹脛の筋肉ムキムキあんよでスタスタ下山していきます。『八ツ峰まで登られたのですか?』『はい!』 頼もしいですね~。
若者が入山する山には、山容の良さがあるかと思える。八海山は納得しますね。 |
若者パーティ |
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のろのろ隊も一歩一歩の前進で、八海山遥拝場①に到着しました。ここまで来ると観光客が大勢います。展望台を回って、山頂駅に行く事にする。駅が見えた途端、数珠繋ぎ状態でロープウエイを待っています。 |
八海山遥拝場① |
展望台 |
ロープウエイ山麓駅 |
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列に並ぶ私と、靴の泥を落とす主人とに別れて行動をしました。そして、交替します。前に並ぶ女性2人は、祓川⑦で一緒になった方です。スタミナのある方達で飛び跳ねて登り、下ったような方達でした。ロープウエイの待ちを3回と踏んだ私とその女性達でしたが、結局4回待ちで、乗る事ができました。ロープウエイ会社の案内ですと八海山の紅葉は例年より色合いが悪いとの事ですが、どうして、どうして綺麗でした。
山麓駅についてまたもやびっくりです。これから展望台に行こうという観光客の列が駅舎から何処まで続くのでしょう。『約40分待ちです。』という案内人の声が聞こえました。観光バスは第1駐車場にびっしり止まっていました。人気の山、八海山ですね。
一日中曇りでしたが、合羽のお世話にならずに登れた今日は、私達にとっては晴天と同じでした。
良い紅葉と山にありがとう。
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