長野県   入 笠 山 1,955m         

●入笠山は富士見町と伊那市で誇る赤石山脈(南アルプス)の一部である。南アルプスとはいっても、他の山地に見られるような重厚かつ峻険な山の頂や深い渓谷はない。代わりにあるのは山稜に点在する草原やのどかな牧草風景、スズランやレンゲツツジなどの可憐な花々の群落だ。(略)また、何といっても特筆すべきは、山頂からの豪快な山岳風景。北アルプス、中央アルプス、南アルプスと美しく広がる無類の大展望に、誰でも思わず息を呑んでしまうだろう。(略)
●入笠湿原は入笠山麓の標高1,730mに位置する、面積1.85ヘクタールの湿原。(略) 「入笠湿原」の名は富士見町や山小屋関係者によって、1,977年(昭和52年)に名付けられた。
●大阿原湿原は入笠山の南方、標高1,810mの高地に広がる約12ヘクタールの湿原。約3億年前に形成された地質で秩父古生層や他の地方の湿原とは若干ことなる性質を持ち、南アルプスではきわめて珍しいものとされている。(略)
【富士見町産業課 発行「入笠に咲く花&散策ガイド」より 】
 平成22年 6月26日(土)   山頂のみ  
のろのろ風風
赤線=往路
 青線=復路
 緑線=シャトルバス
 自宅発5:58→駒寄PA⇒関越道・上信越道⇒東部湯の丸IC
 7:35→R40・R142・R152白樺湖→富士見パノラマリゾート
 駐車場9:07→沢入登山口 下見→富士見ゴンドラリフト駐車場
 9:30 9:58…ゴンドラリフト山麓駅10:15山頂駅10:28
 山頂駅出発10:30…入笠湿原10:44 11:35…(表登山道)
 …岩場 迂回コース分岐 左回12:05…入笠山12:3613:00
 …(裏登山道)…首切登山口13:20…首切清水13:25…大阿原
 湿原13:38 13:54 
 大阿原湿原発14:00→花畑停留所着14:05
 入笠湿原…富士見ゴンドラリフト山頂駅14:45 
   
                        歩行数13,129歩
 14:5015:03 センターハウス…駐車場
 駐車場15:45→つたの湯16:0016:50→ほうとう「松木坂」
 17:00 17:35→清里 美の森交差点18:00→佐久IC⇒上信越道
 ・関越道⇒駒寄PA→自宅着20:25
 → 一般道   ⇒高速道  …歩き   Yahoo! JAPANマップ
 



AM
10:15


10:28
 長野県に入ると雨がフロントガラスにポチポチとあたる。やっぱり雨なんだ~と、予想はしていたものの幾分、気落ちする。のんびり行こうとSAで朝食をゆっくり頂く。高速をずっと走ろうか思案するが、更科JCまでの距離は余りにもロスなので、東部湯の丸ICで一般道を走る。
 富士見パノラマリゾート駐車場に着くとマンテンバイクを楽しむ人達が沢山いる。テント泊まりスペースを抜けて駐車をした。止まったものの27日まで通行規制である沢入登山口を見ようとまた出発をした。行ってみたものの途中で引き返し、もとの富士見パノラマリゾート駐車場へ止める。

ゴンドラ山麓駅
10:30
 合羽を着て出発。ゴンドラは混む事無くすんなり乗れる。登山者は雨の為に少なめである。前を歩く若いご夫婦と全行程が相談したわけでもなく同じで仲良しになってしまった。(仲良しって私が勝手に思ったことです。)山頂駅で降りて、右→写真の標識にそってアカラノ山を右巻きで入笠湿原に入った。記録を書き出して気付いたのであるが、ここを左手に電波塔の方に進めば良かったと【後悔…】、この次に来た時はそのようにしよう。
 雨、かなり強い。
 
 
 標識
10:44
 
 湿原に入る!途端に広がるレンゲツツジの赤と若緑色、霞んだ奥に白樺の木。わあ~!これは撮らずにいられない!カメラをもう一台リュックから取り出す。傘を一本持ってきたので雨避けにします。時には杖になったりしますが、『傘 持ってやるよ。』の言葉に甘えて湿原全体を撮りまくります。あまりの美しさにちょっと動けない状態でした。  
 
入笠湿原 

 
 歩き出す。すずらん(全て日本鈴蘭)の最盛期はそろそろ終わりに近づいているようだが湿原全体に良い香が漂っています。景色や花が気になり、何の不安も無く人の列にそって十字路を左に登り出す。登り上がった所で、先ほどの若いご夫婦が戻ってきた。『こっちは入笠山へは行きません。ゴンドラ駅になっちゃいます。』  「ええっ!間違えたの?!」そう言えば湿原十字路に標識が無かったなあ~。無頓着の私はどの山で言える事だが方角や復路、チケット類の管理は全て「主人任せ」です。その主人でさえ気付かなかったという。  
 湿原上部より見下ろして
 
   丘の上から降りてきて、左前方の山荘前の標識に着いた。傍にいた人達に聞くが、入笠山への道は分からないという。初めてようです。山荘前にて若いご夫婦がいる。ポップコーンサービスを食べていた。半被を着た人に聞くとやっと入り口が分かった。このように広く景観も良いのにどうして登山口が分かりづらいのでしょう。鹿避けの防護ネットに惑わされているのでしょうか。ここでも若いご夫婦と「分かりづらいねえ~。」と話した。   
 
 標識
 11:35

 小休止をして、車道を右に見て標識を左に山道に入る。クリンソウが咲く小道を進む、小川を見て進むと車道と鹿避けネットの2つ道?さてどっち?下山して来た人にまた聞く。『どっちでも合流します。』「ありがとうございます。」…。
 
 
 
 クリンソウ

登山道

岩場コース
分岐
12:05

 
 花畑と大阿原湿原を結ぶ、シャトルバス停留所に係員がいました。大きな声で『右へ右へ行ってください!』と言っている。私達と同じく道順を訪ねた人でしょう。私もまた聞きましたよ。やっと、表登山道に入る。
 これだけ整備されている湿原なのに標識の立て方が上手でない…と、思ったのはどうやら私達だけではなさそう。何回も来ているいる人達は、そのように思わないのでしょう。

 暑い時期に合羽を着ての山行は、体力消耗が著しいです。分岐で、冷凍ゼリーを食べる。冷たくて美味しい。
 
 岩場迂回コース分岐
12:36

13:00


登山道
  
 1~2分位の休憩でも体力が戻る感じがします。ポカリも呑みました。でもやはり口直しにお茶を頂いてさっぱりとしましょう。
 上の方を見ると木の間から空が見える。空気が動き出しているので山頂が近い事が分かった。下山して来た人が『山頂は雲が切れていますよ。』 とおっしゃった。”にこっ!”と、してしまいました。
 到着!バンザイ! 雨が落ちていません。雨雲の上に出た感じです。
 
入笠山山頂 

 
入笠湿原で出合った花
     
 すずらん  ベニバナイチヤクソウ  ササバギンラン  レンゲツツジ
       
 オオアマドコロ     アヤメとウマノアシガタ群落
       
キバナノヤマオダマキ アヤメ


PM
13:15

 
 山頂には、若ご夫婦がいました。先を行かれたので私達が独占です。お弁当のおにぎりを食べていると、ツアーらしき賑やかな声です。
 食事も済んだので、大阿原湿原へ向けて裏登山道を下山します。雨が止んだ分、霧が濃い。ディズニー物語に出て来るようなブナの木がありました。夜になったらきっと、この木は魔法使いのように手を広げて覆いかぶさるのでしょうね。。。。。
 
 
 おとぎ話の木のよう
13:20
 
 あっと言う間の20分で首切登山口の車道に出た。舗装道路を大阿原湿原へと向かう。直ぐに首切清水の流れている所に着く。案内標識には、↓のように書かれている。”何時の世も用心なされ”という事でしょう。富士見町の観光冊子には、【一藩の金奉行が護衛も連れずひとりで歩くようなことをするわけがなく、黙って首を斬られるような隙があったとも考えにくい。現在では、おそらく旅人にまつわる話が次第に変化したものであろうと考えられている。】とある。【水に映る盗賊を退治した。】ともいわれているそうだ。
 
 
 
 
 首切登山口
 13:25
【首切清水】
 
昔、高遠藩の金奉行が江戸に参勤の藩主のもとへ金を届けるために、近道をして三義から山の麓を経てここまで辿り、汗をぬぐい清水で喉をうるおさんと腹ばいになったところを、後からつけてきた盗賊に首を切られたという伝説が残っている。「富士見町」
 
 
 首切清水
13:38

 
 大阿原湿原入り口に立つ無料シャトルバス時刻表
 入笠山山頂での話、バスは20分置き?40分置き?とか、それぞれに話ていた。やはり自分で資料や本、役所、バス会社等に電話をして確認し、山行日を迎えるべきであると思う。特に初めての場所は大事と思った。今回、私の資料下調べはしっかりしたつもりでも右往左往した事は、落ち度があったと思う。 
 
 
 大阿原湿原入り口 バス時刻表
   大阿原湿原入り口からしばらく木道が整備されており、車椅子の方も利用できる。ここを過ぎると朽ちた木道で気をつけましょう。ズミがハラハラと散っているもののまだ咲いていた。ウマノアシガタやワタスゲらしきものが見える。レンゲツツジが咲いて湿原に彩を添えている。  
 
 バリアーフリー木道
13:54  ここでも霧が深い。遠目がきかないが、きっとこんな景色かなと想像がつく。シャトルバス発車時刻14:00に乗る事にして、湿原一周はしないことに決めた。  
 
大阿原湿原
14:00

14:05
 
 バスが既に来ていた。バスが見えた途端に雨が落ちてきた。そそくさと乗り込む、ほぼ満員である。腰かけて外を見ると若ご夫婦が到着。
手を振って「また一緒ですね。一週してきたの?」『はい♪』
 とっても爽やかで、優しい面差しの奥様。こんなに落ち着いた若いご夫婦って今でもいらっしゃるんだ。いいなぁ~。
 バスは動き出した。5分で花畑停留所に到着「お元気でねえ~。」と『ありがとうございまさす。お元気で』と別れる。
 
 
 無料シャトルバス
   入笠湿原は濃霧と雨で、幻想的である。写真を撮ってはカメラを拭いて、私の分身とも言えるカメラさん、今日はお疲れ様。

 ゴンドラリフト山頂駅に着くと、泥だらけのマンテンバイクに乗った人達が降りる。降りると直ぐに係員が水を掛けたり、ジェットホースからの水で洗う。
 
 
入笠湿原 
14:45



14:50

15:03


 乗り込むと熱っついおしぼりが渡された。なんとも気持ち良いサービスです。そここのゴンドラを利用しますが、おしぼりサービスがあったのはここだけです。富士見パノラマリゾートセンターハウスにて、この場所にしかないソフトクリームルバーブソフトを食べて休憩。また会っちゃいました。若ご夫婦に『アイス美味しいですよ(^^)』 「ありがとう(^^)」
 
ゴンドラリフト山頂駅[すずらん公園」
ドイツスズランが植えられています。
 雨で始まった湿原と山歩き、どうやら終わりました。湿原も綺麗、花にも会えた。人との出会いがこんなに素晴らしいなんて。今日の一日をありがとう。
 
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