愛媛県 石鎚山 山頂踏まず 1,982m

 ●石鎚山
  ・石鎚神のいます山としてあがめられ、まだ山岳が仏教の影響を受けない昔から名山であった。石鎚という語源は、木暮理太郎氏の説によれば、
   古名はイワツチであって、そのツチは南洋系語のチュチュで長老を意味する。石鎚山は岩山の頭目という意味で、イワツチと呼ばれた。それは
   頂上付近の露岩からきたものであろう。 【深田久弥 日本百名山より】
  ・瀬戸内海に面し、中央構造線に沿ってそそり立つ石鎚連峰。その盟主石鎚山は二ノ森、筒上山、瓶ケ森、笹ケ峰といった数多くの名峰をしたがえ、
  西日本に君臨している。山頂は深い原生林と一線を画する岩峰が占め、荒々しい様相を呈している。表参道である本コースの特徴は、何といっても
  信仰登山の面影をとどめる4ヶ所の鎖場。スリリングな鎖を伝わって、西日本最高点を極めるのが石鎚登山の醍醐味である。
                                                       【山と渓谷社 日本百名山より】
                                                                
 タイトル写真:石鎚山 
平成23年 4月30日(土)    
               のろのろ風風
赤線=往復路

 松山市 東横イン松山一番町発AM6:15→コンビニ朝食・昼食調達→
 R33・R212・R12・R494→石鎚スカイライン ゲート7:51→土小屋、白石
 ロッジ→国民宿舎石鎚山荘着8:18
  石鎚山荘@8:57…山荘との分岐9:07…「鶴ノ子ノ頭」まき道A9:29…
  休憩場T…休憩場U…休憩場土小屋から3km10:39 10:50B…東稜
  基部手前、折返し(断念)…休憩所U …国民宿舎石鎚山荘
  登り口12:40
                            歩行数 11,000歩
 
 国民宿舎石鎚山荘13:20→御来光の滝C13:35→45番札所岩屋寺D
 14:32 15:43→面河渓谷E16:11 16:25→国民宿舎石鎚山荘17:33泊
                           一日の走行距離  167.7km              
表示:  →一般道   …歩き マップ

 石鎚山を良く知ることになったのは、天童荒太の小説『永遠の仔』を読んだ時である。後にテレビドラマ化になった。本の中でも霊峰・険しい山とあり自分には登れる山では無いと思っていた。H19年剣山に登った時も、西日本最高の山、石鎚山は無理と思っていた。垂直に近い鎖を一・二・三・四と登ってやっと山頂の弥山に到着である。ある時、土小屋コースを行けば、そして鎖の巻き道を登れば行けると(登れると)確信した。登れない山が登れる山になった時、身近に感じる。
 出発前、山情報を知るために国民宿舎石鎚山荘に問い合わせをすると、「今年は雪が多く二ノ鎖小屋からはアイゼンが必要です。」と教えてもらう。のろのろ隊は雪山をやりません。なので、二ノ鎖小屋までの登山計画にする。
 出発一週間前になると、登山予定日5月1日は、天候が崩れ雨の確立が段々と高くなり、50%の雨から60%の雨になった。ついに80%までにもなった。ここで、大きく日程の変更になった。4月30日に石鎚山に登る予定とした。


8:57
 松山市の宿泊ホテルから順調に車は走る。石鎚スカイラインゲートは午前7時で無いと開かない。剣山への車道は細くて、くねくね、想像を超える悪路であったが、このスカイラインは両車線交互通行が出来る。(ライブカメラを見たり下調べ済) 土小屋前の駐車場に着くと強風で下界とは大違いの気温であった。
石鎚山荘@からの登山口 地元男性グル―プ
 
 9:18


9:29
 石鎚山荘に顔を出す。どこまでかを聞かれ二ノ鎖小屋までと話す。再度、「無理をしないでください。」と言われた。
 長袖下着を着用して、冬用の支度をする。 出発! 
石鎚山荘と駐車場   残雪

9:31



9:36
 「鶴ノ子ノ頭」まき道、北斜面に入る頃からは雪の多さに驚く。雪山を歩かないのろのろ隊ですから予定の二ノ鎖小屋までは無理のようである。行ける所までと話あう。
 登山道をおおう雪  「鶴ノ子ノ頭」まき道A
 
9:46
   
 登山道に大きく雪がおおっている場所を4ヶ所程過ぎると、石鎚山が堂々とした山容で目に入る。鎖場の小屋が二つ程見える。
 休憩場にて小休止をする。もう下山して来る人達がいる。ご来光を拝むために2時30分に登り出したという若い女性。怖がりなので、二ノ鎖小屋の前でアイゼンを履いた話をされていた。
日陰道には雪 石鎚山頂

9:47
 風は強い、南斜面の休憩場は風も少し落ち着くので暖かい。汗をかいたのがすぐに引けてしまう程で、脱いだり着たり忙しい。
 
こんなに平坦な長閑な道もある。
休憩場からの石鎚山  のどかな登山道
 
10:05
  
 笹の中に今登ってきた道を振り返る。石鎚山荘とその後ろに岩黒山がきーん!と見える。木の階段が始まると、そこにショウジョウバカマが一輪咲いていた。目に入ると、こっちにも、そっちにもと確認。今日、花にあったのはこれが最初で最後です。ここはまだ冬の様相です。松山市あたりは、新緑が眩い初夏の気温であった。田植えも始まっていたのに。
振り返って ↑中央奥に山荘@ ショウジョウバカマ
 10:14
 
 
              筒上山方面と中間に  ↑石鎚スカイライン、久万高原方面とおもう 
   山頂小屋でアルバイトをしている若い男性が、発砲スチロールをかつぎ降りてきた。中はゴミを圧縮して詰めてあるそうだ。とても気さくな人で、話をしていると一日過ぎてしまいそう。これからの山道を聞くと、数十年に1回位の大雪で気温も低く今年は融けていないそう。二ノ鎖小山前にて、アイゼンを付けた方が良いと聞く。予定した最終地点より早めに、折り返し地点が来そうな感じであった。まぁ〜!無理をせず登ります。ボッカさん頑張ってね!とお別れをした。

10:39

10:50



 休憩場3ケ所目、ここは土小屋から3kmの距離にある。
いやいや雪が多いぞ!
 お茶にしていると、千葉からお越しの単独男性、同年齢とおぼしき方とベンチを分けて座る。天狗岳まで行ってきたと話す。強風で飛ばされそうだったと言う。若い時は剣岳やアルプスを登ったが最近は、めっきり体力が落ちたなどともおっしゃた。
土小屋から3km地点休憩所B  


10:59
 
でも天狗岳まで行ったんですもの強い!ですよぉ〜。
 もう一方の女性は、飛ばされてしまうので登らなかったと言った。
 

斜面の雪 足元 はい! ここまでよ!
11:23  休憩所から少し先に進むが、ずっと雪が続く。融けだしているし。。。もうこの辺かな?と思うと、先に行った我隊長が手信号を送っている。
そ〜か〜。。。。残念! 
ここまで。。。折り返す。
 休憩場Uで、持って行った弁当を食べる。山頂で食べられると、コンビニ弁当もレストラン弁当になるのだが、ここで食べるとやはりコンビニ弁当の味であった。 
石鎚山荘へ到着
 
   笹道まで下山して来ると、大きな荷物を背負ったボッカさんが2名登ってくる。さっきの人です。お疲れ様と声を掛けさせてもらい、一面雪になった所で引き返した話をすると、それは得策ですと言わた。もう一度この石鎚山に登ってくださいともいわれた。お互いに気持ちが通じ爽やかな別れをする。
 今回は、山頂を踏まず下山でしたが、石鎚山の懐に抱かれた山歩きは充分に楽しめた。山容の美しさ、霊山と謳われる山頂を自分のまなこに刻み、二本の足でしっかり歩けた事、健康であった事、山へ来る事が出来た環境等に感謝です。

 石槌山荘に到着、まだ12時40分である。午後は石鎚スカイライン ゲート近くにあった45番札所岩屋寺を参拝することにした。




御来光の滝C
  13:35  スカイライン途中で滝の見学
源は霊峰石鎚山からで日本の滝100選の1つである。
朝日に映えて純白に輝く様は荘厳そのものという。
 
       ↑ 御来光の滝   

 

 45番札所 岩屋寺D 
14:32 ここ あなどるなかれ!
 今までの札所は、駐車場からすぐにお寺さんがあって参拝というパターンであった。片道、おおよそ石段600段 結構足に来ましたよ。寺に着くころはヘぇーヘぇーと言っていた(^^)
 
 今日は一日晴天の筈が、もう くずれて来ていて曇り空、石段脇にはひっそりとすみれ・銀杯草他が咲いている。
 山門  巡礼さん
 88ヶ所の御神体がならび、弘法大師様に見守られて整列鎮座、そして静けさです。

やっと到着した本堂は岩をくりぬき建築してある。当時の人達はどうやって、丸太一本からこの岩屋に運んだのでしょう。

 本堂脇にある岩が、目のように(左中の写真)見える。登る階段は斜度40度位ありそうでした。
 岩屋寺 D 



  面河渓谷 (おもごけいこく)E

  16:11 今日は時間がある。明日の行程を考えると、石鎚スカイランを下りきったここの国民宿舎の方が良かった。出かける前はいろいろと考えて実行に移すが、実際その場に立つと、事情が変わる。優柔不断の気持ちを払拭するような渓谷美にうっとりとした。
 「石鎚山の裾野に広がる国指定の名勝、面河渓谷。遊歩道はエメラルドグリーンに輝く上熊渕など見どころの多い本流ルート、仙人が住んでいたとも言われ、
 渓谷の中
 奇岩と清流が特徴の鉄砲石川ルートの2コースがあります。本流ルートの遊歩道には、2ヶ所の小風穴があり、ここから吹き出る天然の涼風が訪れた人の疲れを癒してくれます。 どちらのコースもV字型に切り込んだ深い谷になっているため、まさに面河渓全体が天然のクーラー。想像以上にひんやりと冷え込んでいますので、上着を一枚持ってきましょう。」久万高原町面河支所より
     
 面河渓谷E  アケボノツツジと思えるのですが? タムシバ 



今晩の宿、国民宿舎石鎚山荘

 チェックインをして早速風呂へ行く。入浴後、自分たちの部屋に戻り鍵を開けようとした所、斜向かいの部屋から出てこられたご夫婦、ご主人様と軽く会釈を交わしました。
 うう〜ん。。。どこかでお見かけしたような??? 
 駐車場に同じ県内ナンバーの車の方がいらっしゃった? 
 部屋に鍵をかけている奥様を見て、ええ!!と声を上げてしまいました。
 思わず「はらっぱさん! はらっぱさんでしょ!」と、お声をお掛けしました。
 興奮状態で 「私!私!睦月です。○○○○です。」
 二人で同じ言葉を叫ぶように、何をどう話したか分からない程、大声でしゃべりました。もう思わず握手してしまいました。
それから、あたさんがお願いして下さって、夕食は同じテーブルにて二組の夫婦で最終の食事時間までおしゃべりをしました。
楽しかった♪ こんな偶然ってあるんですね〜。奇跡に近い事です。
 
 はらっぱさん達とは、昨年の大台ケ原山で一日違いで登ってます。今年、このような形で会えるなんて、きっとご縁があるんですね〜。吃驚仰天・驚嘆・驚愕・興奮等、驚きの言葉を並べてもどれが当てはまるのか分からない位でした。このような事は人生でそう何度もあるものではないと思います。日常、会いたくたって会えないことの方が多いのに、群馬から遠く離れた四国で、どうして遭遇したか理由を指折り数えても指がたりない。これからもご縁の深いK2Coupleさんと長いお付き合いをさせて頂きたいと思います。よろしくお願いいたします。

  ”山って 本当に 良い ですね〜〜”

23. 4.29 高松市(札所5寺 栗林公園)  23. 5. 1 高知市(桂浜・坂本龍馬記念館・札所) 23. 5. 2 松山市(松山城・坂の上の雲)尾道千光寺
23. 5. 3倉敷美観地区 23. 5. 4敦賀市(気比の松原)

上のぺージへ
inserted by FC2 system