山梨県 西沢渓谷 (にしざわけいこく)
行 程
⇒高速道 →一般道 …歩き |
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”燃えるような紅葉が見たい、鮮やかな紅葉が見たい” このような意図で西沢渓谷に山行予定をたてた。 今年は山の予定をたてるといつも雨になる。この日も天気予報は50%の雨と言っているがとりあえず、現地に行ってみようと話をする。 当日、窓を開けると暗くどんよりとしている。完全に雨になる。ちょっと目覚め悪く愚図愚図しているが、やはり出かけよう駄目だったら温泉に入ってくればいい。 秩父を通り山梨県が近くなると、どうしたことか雁坂トンネル前にて太陽が出てきた。「やっぱり、晴れ男なんだなあー!」と、隣で主人は喜んでいる。トンネルを抜けても明るい、太陽は消えたものの雨は降りそうに無い。 良かった。 トンネルを抜けるとすぐに駐車場に着く。何と一杯だ、愚図愚図している間の時間が無駄であった。やっと止める所を探し止める。 思ったとおり素晴らしい紅葉だ!こういう紅葉が見たかった。 |
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(睦夫撮影) | ||||
<西沢渓谷ガイドマップ>より抜粋 国師岳を源流として東に流れる西沢渓谷と甲武信岳を源流として南に流れる東沢渓谷は、二俣で合流して「ねとり川」となり、芹沢の里から笛吹川となって甲府盆地を潤して流れる。 西沢渓谷は国師岳の雫を集めて流れる清流が浸食して形成された巨大な一枚の花崗岩で、大自然の芸術品ともいえる見事な渓谷美が連続する。特にナメ、トロ・滝が素晴らしく、滝に淀むエメラルドの幽水は神秘的である。また家族連れでも楽しく探勝できる渓谷、すがすがしい豊かな緑と空気はビタミンのシャワーともいえる森林浴にも適して、心身の健康にも素晴らしい散策路です。 |
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駐車場から「ねとり橋」分岐までは車の走れる林道を1kmほど歩く。ただし、車は進入禁止である。ドーム型トイレの用意された休憩場所には、山岳指導所が設けられ、県警のパトカーが安全登山を呼びかけている。三富村をPRする方を含め数人がいる。 ここまでの紅葉は赤い色が多い。帰りに歩く事になる山肌の紅葉が綺麗だ。針葉樹の緑に、紅い色・黄色が映え美しい。樹木の間から太陽の日差しが眩い。カメラを向け撮れるかどうか分らないがシャッターをきった。我ながら満足の写真が撮れうれしくなった。 甲武信ケ岳登山道入口を右に見て進む、ヌク沢の橋を渡ると西沢山荘に着く。田部重治文学碑を見て進むと山道に入る。 |
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まもなくすると二俣吊橋になる。前を歩く人の振動で橋が上下に揺れている。どうもこの揺れは好きでない。 「静かに…静かに」と言う私に、わざと大またで歩き振動を起し面白がっている。「もういやなひと!」←(夫) この辺りからかな、今日は「どこか変な事」に気付く。 いつも短足な私にあわせて歩ってくれる人なのに、どんどん先にいってしまう。 |
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「西沢渓谷」の大きな標識を過ぎた所、山道の紅葉 | 東沢にかかる「二俣吊橋」 | |||
夫婦二人三脚そんな優しさは有るようで無い。そして、後ろを振りかえり「大丈夫かあ?」と聞く。「う〜うん、駄目 今日は疲れる。足が思うように付いて来ない。」そうこうしながらも、また先に行ってしまう。今日は随分調子がいいみたいだ。「足は快調だよ」と言っている。3〜4年前は、とにかく登りが駄目な人であった。下りは、ガイドブックと同じペースで歩ける。確か私が「大丈夫?」と声をかけていた。 その人が快調に先に先に行ってしまう。本当に山歩きを始めれば男性の方が、いや主人の方が山男なのかもしれない。 |
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大久保滝 | 三重の滝 | |||
今日も団体さんが多いなあ…。 さっき、バスから吐き出されるようにお客様がいたなあ…。 大久保の滝で、のんびり眺めているとドドーッと団体に追いつかれた。団体さんの声が紅葉だ。私もあの中に入れば、きっとあのようになるのかな さっきから主人と歩調が合わずにいたのが、やっと分った。 団体さんの「時間」の無い歩く早さに惑わされていたのだ。私達の間に容赦なく入り込んで、二人の間を裂かれていた。(なんだ…私は、一緒にいたいだけなの?)(もう、そんなオアツイ間では無い!決して無い!) あのペースに自分の歩調は乱され早くなったり、時には遅くなったりしている。おのずと気持ちまでが乱されていた。 西沢渓谷の欠点である。 |
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「どこか変な事」に気付いたのに、すぐには素直になれない私は可愛くないなあ…。 | 人面洞 | |||
竜神の滝 | 貞泉の滝 | |||
ここ西沢渓谷は、一歩間違えれば危険な箇所が随所にある。急な登りや沢の近くを歩いたり、石畳の上の歩行、また転落するような所が数々ある。前回、新緑を見にきた時より整備が行き届いている。安全に配慮されているのが良く分る。 | ||||
「やああ…。見える、見える。」 今渡ってきた方杖橋が見える。 ここまでくると西沢渓谷の最後の景勝地、七ツ釜五段の滝までは近い。方杖橋を渡り、鎖が設置された急な登りを登ったところに展望台がある。 山で言うなら、ここが山頂と同じだ、しかし狭い場所である。 記念写真をなんていっていると他の人が待ている。 とにかく肉眼でパッチ!! |
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方杖橋 |
展望台から少し進むと新しくかけられた木の橋になる。このあたりは大勢でも展望が楽しめる。 ここからは、滝の全貌を目にすることが出来る。 滝が釜を造り、釜から滝が流れ落ちて再び釜をつくる。 自然がつくりだした造形美に感銘を受け声が出ない。足が止まってしまう。言葉が無いだけに自然の偉大さを痛感する。 |
七ツ釜五段の滝 |
午後の部
鶏冠山 | |
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私達夫婦の写真をお見せしたいと思ったのではありません。左の隅に写っている方の足をご覧下さい。私達が重装備過ぎるかな?と疑うほどの軽装なんですよ。キュロットスカート・素足に靴下・靴はローファなんです。何事も無く下山した場合は良かったで済みますが、もし何かあった場合を考えると…。 皆が皆、紅葉を楽しんで無事に家に帰るのが「楽しいかった」ということ思います。 昼食を含めて往復約5時間の歩きは終わろうとしています。ドーム型トイレの用意された休憩場所に着きました。何と救急車がいました。なにがあったかは分りませんが、サイレンが鳴り私達を追い越していきました。塩山市の病院に行くのでしょう。心配です。 山は、万全の備えで登りたいものですね 私達も気をつけて入山します。 これからも…。 |