青森県弘前市 岩 木 山 1,625m                 

●岩木山
 石坂洋次郎の初期の短編に『お山』というのがある。地方色豊かな、野生の息吹いているような好短編であった。お山というのは岩木山のことで、
 年に一度のお山参詣の風習の中に、少年のウブな恋をからませた物語だったと記憶する。
 石坂さんは弘前生まれである。そこから朝夕岩木山を眺め、その習俗に浸って育った人であるから、その後の作品にも岩木山周辺がよく出てくる。
 弘前から眺めた岩木山は津軽富士と呼ばれるだけあって、まことにみごとである。平地に孤立した山であるから、千六百米の山とは思えないくらい
 堂々として、思う存分その裾野を伸ばしている。山に委しい人ならば、その頂上の部分に、いわゆる三峰三所大権現の三峰(鳥海、岩木、巌鬼
 (がんき))を判然と認め得よう。(略)【深田久弥「日本百名山」より抜粋】
●参考 津軽岩木スカイライン   岩木山観光協会ホームページ
  山と渓谷社「日本百名山 登山ガイド」
平成22年 9月24日(金)    
               のろのろ風風
赤線=往路・復路

 東横イン弘前駅前7:40→ローソン食料調達8:00 8:04→
 津軽岩木スカイライン入口8:22→ゲート8:24¥1,750⇒八合目
 駐車場8:39
 
リフト始発9:00 8合目リフト9:10往復¥800~~九合目リフト9:18
 9合目リフト9:20…御倉石9:40…鳳鳴ヒュッテ9:43 9:45
 …第一おみ坂
…平地10:13…第二おみ坂…山頂10:30
 11:25…鳳鳴ヒュッテ、岩木神社分岐
12:00…種蒔苗代眺める
 …御倉石碑12:15 12:20…九合目リフト12:30
                                  歩行数 4,819歩
 九合目リフト12:32~~12:40  八合目駐車場12:45
 発13:12⇒津軽岩木スカイライン・R3交差出口13:27→鯵ケ沢町
 海の駅わんど14:0014:40→日本一の大いちょう
14:59 15:05→
 五能線見学→千畳敷海岸
15:20 15:31→道の駅深浦風合瀬いか焼村
 (ふかうら かそせ いかやきむら)道の駅15:38 15:46→不老ふ死温泉

 ⑩
16:16
 
                        本日の走行距離 302km
表示: ⇒有料道   → 一般道 ~~リフト  …歩き Yahoo! JAPANマップ

   シルバーウィークは何処へ行こうか?考え始めた。いつも、お出掛けの宿を予約するのは、早くて出発一週間前が通常となっている私達です。今年は猛暑で紅葉は10日程遅れている見通し、早いと分かりつつも東北が良いと決まる。
 山は必ず登る事、岩木山がいいなあ~と隊長の案で決まる。私は夕焼けを日本海側で見たいと希望して一泊は不老ふ死温泉に予約を入れる…が満員でした。キャンセル待ちとなり、待つこと約1週間でキャンセルが出て泊まれることになった。そこから具体的な計画となった。五能線の電車も見たい、やはり十二湖の青池も見たい、ミニ白神も歩こう! 
 
このコースはH18.7.14~17に見学したので再訪となる。

9:10


リフト

9:18
 津軽岩木スカイラインは69ものカーブが続く、つづら折れのドライブコース、お気楽隊なので8合目まで車、その後、更にリフトで9合目まで行き、そこから岩木山登山です。
H18年この時はミチノクコザクラを求めて登った。山頂はガスっていて遠望はなかった。今回は山頂からの大パノラマを楽しみたいのが目的です。
 快晴とまでは行かなくても晴れです。ただ気温が低い、出発日までの猛暑は一転して例年通りの気温になりました。ホテルの朝は19℃、八合目は9℃前後。リフト職員も防寒着で仕事をしています。。
 

8合目駐車場とリフト、岩木山  

9:25



 岩木山は本州最北、独立峰であり、極めて特徴的な地形となっている。太平洋側と日本海側の気候は著しく異なり、気候の変化も極めて複雑になっていると言う。
 風が強い。リフトは9時始発、時間があるのでのんびり準備をしたが途中で、長袖下着を着る事にした。リフトの乗車中は”寒い!”という言葉が自然に出てきた。 
 噴火口縁の登山道と岩木山 鳥の海噴火口
9:40


 
 9合目の景色はこんなだったのかな?霧に巻かれた前回の記憶は分からない。足元だけを見ながらの登山だった。  そうだ、そうだ、このようだったと思い出す。
 鳥の海の噴火口を見下ろして、福島県吾妻小富士の噴火口を思う。登山道にはロープが張ってある。山道にある大小の石は噴火の際に流れ出た溶岩かなと思う。ヤマハハコ・ススキ、ミヤマキンバイの咲き終わりが絶えずあり、秋の風情があった。
 御倉石を見上げる所まで来た。わずかな時間に高度を上げている。ここの分岐から種蒔苗代に向った道にミチノクコザクラが咲いていたんだ。帰りに寄ってみよう。

 
 
御倉石と標柱(左)
 9:43

9:45


  
  鳳鳴ヒュッテは、岩木山頂西側にある御倉石の下部に建つ避難小屋で、百沢コースと嶽コース(津軽岩木スカイライン8合目からのコース)の分岐点でもあります。小屋周辺は、礫岩地で矮小化したダケカンバやナナカマドなどで遮るものがなく、小屋正面直下には種蒔苗代が、遠く下方には津軽平野が広がり素晴らしい眺望です。
 なお、この避難小屋は昭和39年(1964年)に起きた、秋田県の大館鳳鳴高校生4名の遭難事故を機に建てたものです。【秋田市役所HPより
  第一おみ坂 鳳鳴ヒュッテ
   鐘をならしパンパン! さあ 登りです。気を引き締めて行きましょう。
 登り始めて数分、第一おみ坂でもうヘロヘロ状態になりました。石ゴロゴロと等高線がきついんです。2度目の今回は、やっぱり年を重ねたんだ。。。と、つくづく思う。すると坂の途中で休憩していた男性が『この山、石を抱いて登るようだよ。
 
 
鳳鳴ニュッテの鐘 ヤマハハコ
10:13


 
まるで立山だ。』 という。 「雄山のことですか?」と聞き返すと、『そう』と答えてくれた。話が少し続く、皆同じなんですね少し安心です。

 【険しい登りの後に平坦な道】 他の山に登った時や
 
  ミヤマキンバイ 第一おみ坂登りきった平地 平な道 
  日常に回想するもののこの場所を思い出せないでいた。突然 そう! ここ! ここ! 岩木山だったんだと喉につかえたものが通った感じであった。廃墟と言うに等しい小屋(昔は売店だったという。)妙に懐かしい。 
 
10:30











         
 そこから第二おみ坂へ
 すでに下山してくる人が『もうそこですよ。』と声をかけてくれる。
 
さっき私達を追い越して行った ムキムキあんよの男性6人が下山して来た。何処から  
 山頂と小屋   山頂と小屋、下北半島方面 岩木山神社 弘前方面 
 見てもトライアスロン系の運動選手、おくする事無く聞き手に回る私「今日は何回この岩木山に登るんですか?」最終の人が『2回です。』と、答えてくれた。私の顔はびっくりマークそのものです。百沢スキー場から二往復だそうだ。
 山頂に到着です。\(^o^)/   鯵ケ沢町と港  山頂より北北西方面
   弥生登山道標柱    山頂より東方面
   感動に浸っていると、隣の30代男性数人が『いや~! この山、きついよ! 甘くみちゃったらとんでもない。』と言っている。ツーリングのグループが8合目に待っているそうだ。 「お若いのに そうなんですか??」
 『若くっても 関係ないですよ。ここはきついですよ~。』と笑っていた。またまた安心する私

                                                                 サムネイル表示→
 
 
津軽半島 七里長浜方面 
11:25

  
      七里長浜先に小泊岬が見える。その向こうに(↑)見えるはずの北海道・松前崎ですが、今日は雲の中ですね。 

 今朝は本当にびっくりしました。
ウルトラ級の偶然ってあるんですね~。ホテルの朝食の時に、主人の知り合いの方とバッタリ出会いました。これから岩木山に登るとおっしゃられた。勿論 山頂でもお会いする。

のろのろ隊   知人と共に 
 11:40



 関東から東北へ来て宿泊先に選んだ所も同じ、登山する山も同じ、つかの間の出会いでも、山登りという共通の趣味が、その方のお人柄をしのばせて頂けて嬉しい出会いでした。 ”お互いに、これからも元気で山に登りましょう”と話す。山頂で一足先に下山をして行かれた。
 下北半島・津軽半島は昨年の旅行で訪ねた。時間をかけて大パノラマを楽しむ。少し早いがお弁当にすると後ろから声を掛けられ『青森のりんごです。どうぞ』 くし型に切ってあるりんごを頂く。美味しかったです。
 
第二おみ坂
11:52


 
 
  鳳鳴ヒュッテを見おろす 種蒔苗代  下るにつれ大きくなる種蒔苗代
岩木山神社コースに入って 
12:15



12:20


 
 「青森の人」の人情に触れてのお弁当も済み、 充分山頂を楽しんだので下山をしましょう。斜面もきついので慎重に下ります。登る時は、気が付かなかった種蒔苗代が眼下に見え出す。その湖面はどんどん大きくなって岩木山神社コースと9合目リフトコースの分岐についた。下りは早い。
 ミチノクコザクラの咲いた後を見たいので、種蒔田代へと向う。リュックが3ヶ、デポしてある。何処に登ったのだろう。分岐へ戻り掛けた時に女性3人が岩木山から降りてきた。
百沢温泉(岩木神社)から登ってきて、ここにリュックを置いて山頂を踏んできたそうである。
下からだと標高差1,425mとなる。強靱な体力ですね。明日は八甲田山に登るそうだ。
 多くの人が、八甲田山と岩木山はセットで登るようです。
 
 
御倉石にたたずむ地蔵様 
12:30


12:32

リフト

12:40
 
 登り始めた時の緊張に満ちた高度感もここまで来ると、なれて9合目までの足取りは軽い。良い天気であった。秋は大展望が望めると確信していたがその通りとなった。花が良いか、展望を選ぶかは登る人それぞれです。
 登りのリフトは寒かったが、下りのリフトはさほど感じない。満足感で晴れ晴れしていた。
  
 
リフト山麓駅からの岩木山  リフト山麓駅 
12:45

 
 レストハウス内のトイレを使う。張り紙に【職員が努力するものの加齢臭がする…。】
 駐車場内に新しいレストハウスの建築が始まっていた。
  
  8合目駐車場から白神岳方面 レストハウス新築中
エゾアジサイ

「津軽富士」「あそべの森」。。。岩木山
良い山に登れました。
ありがとう


13:12 駐車場出発


15:00



15:05
 今晩の宿は、黄金崎不老ふ死温泉です。向う途中の日本海海岸線を堪能しましょう。
 鯵ケ沢港、道の駅深浦風合瀬いか焼村(ふかうら かそせ いかやきむら)道の駅では、是非食べたい一品はイカの一夜干です。イカ寿司も食べたいが、どうも食事の時間では無い。悩むな~。鯵ケ沢港”海の駅わんど”を物色、海の幸が沢山入っているラーメンを発見!美味しそう~! 食べる。イカ焼きを売っているのでついつい買った。美味しいです。
  
日本一の大いちょう
     次の目的地は千畳敷海岸ですが、その前に道路わきの標識が目に入った。【日本一の大いちょう】を見学する。
 五能線の電車と遭遇すればチャンスを逃さずパチリ!の予定で、群馬を出発前に、時刻表を用意した。【日本一の大いちょう】を見学した後に発車のベルが聞こえてきた。チャンス!
   五能線
 15:20



15:30
  引き潮の千畳敷海岸、先ほど写真をとった列車は通り過ぎたばかりのようだ。ここは、道路を挟んで右が海、左が五能線です。海なし県の群馬では見ることの出来ない景色。
砂浜に降りる。♪海は ひろいな~♪
  千畳敷海岸(隊長撮影) 波うち(隊長撮影)サムネイル表示
16:16

 不老ふ死温泉に16時16分到着。思いのほか早く着いた。日没は17時40分、夕日が沈む前に海岸の露天風呂に入って、出てから眺めようと思っていました。あまりの多くの入浴者にたじろいでいると、どんどん夕日が沈みます。ボチャン!!と茶色温泉につかって直ぐに出る。
 この景色。。。もう。。言葉が無い。。 美しさに ただ 佇み 動けませんでした。

 不老ふ死温泉 夕日と船 サムネイル表示

岩木山に登り、海岸線を走る。列車追いかけをしたりして温泉にたどり着く。
贅沢な一日です。。。。。。
つづく

H22.09.23ミニ白神  H22.09.25十二湖・男鹿半島
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